キャッシュ

キャッシュ機能でブログのページ表示を高速化できるWordPressプラグインを紹介します。

WordPressの標準仕様では、ページを動的に生成する仕組みになっており、ブログのアクセス数が増えると、サーバーの負荷が増えてしまい、結果的にブログのページ表示が遅くなります。

ページ表示が遅くなるのを回避する方法として、キャッシュ機能があります。

キャッシュ機能を利用すると、以前に生成したキャッシュファイルを再利用することにより、ページ表示を高速化できます。

ブログに人気が出て、アクセス数が増えた場合、ページの表示速度が低下する場合があります。
ページ表示が遅いと感じたら、キャッシュ機能のプラグインを活用しましょう。

はじめに

どうして、キャッシュ機能が必要なの?

疑問

WordPressは動的にページを生成しています。

ブログの記事にアクセスがあると、PHP・MySQLを利用して動的にページを生成します。

ブログのアクセス数が増えた場合、毎回動的にページを生成しているとサーバーに負荷がかかり過ぎるので、ページ表示が遅くなることがあります。

キャッシュ機能のプラグインを利用すると、負荷のかかる処理を毎回行わずに、以前生成したキャッシュファイルを再利用してページを表示します

そうすることで、ブログのページ表示を高速化できます。

レンタルサーバーのキャッシュ機能

初心者

近年のレンタルサーバー(ホスティング)には、
独自のキャッシュ機能が用意されている場合が多いです

この記事で紹介するプラグインを導入する場合は、
レンタルサーバーのキャッシュ機能を無効化する必要があります

複数のキャッシュ機能を稼働させると、
お互いに影響し合い、エラーが発生して正常に動作しない可能性があります。

バックアップ必須

注意

プラグインをインストールする前に、
WordPressのデータベースを必ずバックアップして下さい。

サーバー環境によってはエラーが発生する場合があります。
十分にご注意下さい。

初めて利用するプラグインは、本番環境に直ぐに導入せず、
別に用意したテスト環境で試す必要があります。

そして、問題がなければ本番環境に導入するようにして下さい。

プラグイン比較

キャッシュ機能があるWordPressプラグインの主な特徴をまとめました。
導入するプラグインを選ぶ際に参考にして下さい。

WP Fastest Cache LiteSpeed Cache WP Super Cache
主な特徴
  • キャッシュ・最適化処理を簡単に利用できる
  • プラグインの設定が簡単
  • LiteSpeed連携プラグイン
  • 設定が複雑(専門的知識が必要)
  • 一部の機能は他のWebサーバーでも利用可能
  • 静的HTMLのキャッシュを生成
動作形式 WPプラグイン LiteSpeed + WPプラグイン WPプラグイン
主な機能
  • キャッシュを生成して再利用
  • コードの最適化(圧縮・結合)
  • Gzip圧縮(ファイルサイズ削減)
  • ブラウザキャッシュ
  • サーバーレベルのキャッシュ管理・最適化
  • オブジェクトキャッシュ
  • 画像の最適化
  • コードの最適化(圧縮・結合)
  • データベース最適化
  • ファイルの遅延読込
  • 多数のCDNをサポート
  • キャッシュを生成して再利用
  • ブラウザキャッシュ
  • CDNをサポート
利用者数 ⚪︎ 多い ⚪︎ 非常に多い ⚪︎ 多い
有料版 ⚪︎ あり - -

簡単に使えるキャッシュ機能

WP Fastest Cache

WP Fastest Cache

WP Fastest Cacheは、キャッシュでページ表示を高速化できるWordPressプラグインです。
上手く活用するとブログの表示が劇的に速くなります。

WordPressのページを表示する際に実行されるPHPのキャッシュを再利用することにより、WordPressのページ表示を高速化できます。

非常に高機能なプラグインですが、管理画面はシンプルで使いやすく、初心者から上級者まで利用できます。言語設定を変更すれば、プラグインの管理画面を日本語表記に変更できます。

このプラグインは有料版も用意されており、アクセス数の多いブログでの運用も可能です。

主な特徴

  1. キャッシュを再利用してWordPressのページ表示を高速化できる。
  2. 言語設定を変更すれば、プラグインの管理画面を日本語表記に変更できる。
  3. ページ表示の高速化に役立つ様々な機能が利用できる。
  4. 更に高機能な有料版のプラグインも用意されている。

オススメ理由

ねたわん

簡単にキャッシュ機能を導入できる。

補足情報

日本語化 プラグインの管理画面は日本語化されています。
導入の難易度 導入は簡単です。
インストール数 1,000,000以上
アップデート頻度 定期的にアップデートされます。
プラグインの評判 全体的には好意的評価が多いようです。

インストール方法

  1. WordPress管理画面 > プラグイン > 新規追加 >「WP Fastest Cache」で検索
  2. 「wordpress.org」からダウンロード

LiteSpeed連携のキャッシュ機能

WordPressをWebサーバー「LiteSpeed」の環境で運用する場合に利用するプラグインです。
キャッシュ機能を全て利用するには「LiteSpeed」のWebサーバーの環境が必要になります。

LiteSpeed Cache

LiteSpeed Cache

LiteSpeed Cacheは、高度なキャッシュ機能が利用できるWordPressプラグインです。

キャッシュ・CDN・画像最適化・CSS/JS/HTML最適化・データベース最適化などの機能を利用して、WordPressのページ表示を高速化できます。

このプラグインは「LiteSpeed」のWebサーバーに最適化されています。
利用するには「LiteSpeed」が導入されたレンタルサーバーが必要です。
Apache・NginxなどのWebサーバーでも利用できますが、キャッシュ機能などは「LiteSpeed」専用機能となっています。

ちなみに、このプラグインは玄人向けです。初心者向けではありません。
高度な設定ができるので、使いこなすには、専門的な知識が必要になります。
プラグインの機能や設定方法に関しては、公式サイトのマニュアル(英語)をご覧下さい。

WordPressの高速化に役立つプラグインなので活用しましょう。

主な特徴

  1. LiteSpeed専用のキャッシュ機能を利用できる。
  2. キャッシュ・CDN・画像最適化・コード最適化・データベース最適化などの機能を利用できる。
  3. キャッシュ機能や高度な機能以外は、Apache・NginxなどのWebサーバーでも利用できる。

オススメ理由

ねたわん

LiteSpeedが導入されているレンタルサーバーを利用しているなら、このプラグインを活用しましょう。

補足情報

日本語化 プラグインの管理画面は日本語化されています。
ただし、公式サイトのオンラインマニュアルは全て英語表記です。
導入の難易度 玄人向けのプラグインです。
導入には専門的な知識が必要になります。
公式サイトのオンラインマニュアルを見ながら設定が必要になります。
インストール数 5,000,000以上
アップデート頻度 定期的にアップデートされます。
プラグインの評判 全体的には好意的評価が多いようです。

インストール方法

  1. WordPress管理画面 > プラグイン > 新規追加 >「LiteSpeed Cache」で検索
  2. 「wordpress.org」からダウンロード

LiteSpeedとは?

LiteSpeed

LiteSpeed(ライトスピード)は、WordPressなどの様々なCMSとの相性を重視した「第4世代」のWebサーバーです。
高速化・高負荷時の安定性に優れています。

WordPressの動作速度は、
ApacheのWebサーバーと比べて84倍の表示速度を実現。(LiteSpeed公式サイトより)

  • Apacheと比べて84倍高速
  • nginxと比べて12倍高速
公式サイト

LiteSpeedが導入された日本のレンタルサーバー

LiteSpeedの高速Webサーバーを利用できるレンタルサーバー(ホスティング)です。

  1. ロリポップ! ハイスピードプラン
  2. カラフルボックス(ColorfulBox)
  3. ミックスホスト(mixhost)

静的HTMLのキャッシュ機能

WP Super Cache

WP Super Cache

WP Super Cacheは、静的HTMLのキャッシュを生成してページ表示を高速化できるWordPressプラグインです。

静的HTMLを生成することで、ブログのページ表示を高速化できます。動的に生成する必要のないコンテンツは、静的HTMLにすることで、ページ表示を高速化できます。

プラグインの管理画面は日本語化されています。まずは、「推奨」と表示されている設定で運用することをお勧めします。

アクセス数が多いブログを運用している場合に役立つプラグインです。便利なプラグインなので活用しましょう。

主な特徴

  1. 静的HTMLのキャッシュを生成してブログのページ表示を高速化できる。
  2. キャッシュの設定はシンプルで分かりやすい。
  3. キャッシュ生成の設定を細かく調整できる。
  4. アクセス数の多い大規模サイト向けにCDN機能も用意されている。
  5. プラグインの管理画面が日本語化されているので分かりやすい。

オススメ理由

ねたわん

ブログを動的に表示する必要がない場合に活用できます。

補足情報

日本語化 プラグインの管理画面は日本語化されています。
導入の難易度 導入は簡単です。
インストール数 1,000,000以上
アップデート頻度 定期的にアップデートされます。
プラグインの評判 全体的には好意的評価が多いようです。

インストール方法

  1. WordPress管理画面 > プラグイン > 新規追加 >「WP Super Cache」で検索
  2. 「wordpress.org」からダウンロード

その他のプラグイン

キャッシュ機能を利用してWordPressのページ表示を高速化するプラグインは他にも沢山ありますが、レンタルサーバーとの相性問題があるので、この記事への掲載は控えます。

上記で紹介したプラグインは、相性問題やエラーが発生しにくい傾向があります。初心者でも導入しやすいプラグインです。

まとめ

WordPressのページ表示をキャッシュ機能で高速化できるWordPressプラグインを紹介しました。

WordPressの標準仕様では、ページを動的に生成する仕組みになっており、ブログのアクセス数が増えると、サーバーの負荷が増えてしまい、結果的にページ表示が遅くなります。それを回避する方法として、キャッシュ機能のプラグインがあります。

キャッシュ機能のWordPressプラグインは、運用するブログ・サーバー環境によって効果が異なってきます。自分の環境で試してみて、ページ表示が速くなるなら活用してみて下さい。

要点
  • 近年のレンタルサーバーは、キャッシュ機能が導入される場合が多い
  • レンタルサーバーにキャッシュ機能がある場合は、サーバー側の機能を無効化する必要がある
  • プラグインを利用すれば、キャッシュ機能を利用して、WordPressのページ表示を高速化できる

巻末おまけ

ページの読み込み速度の計測

初心者

ブログのページ読み込み速度を計測したい場合は「PageSpeed Insights」または「GTmetrix」などの計測ツールを利用して計測できます。
キャッシュ機能を有効化する前と後で数値の変化を比べてみましょう。

ちなみに、計測数値はタイミングによって変動します。
何回か試した上で「平均値」を参考にして下さい。

  • PageSpeed Insights
  • GTmetrix

レンタルサーバー独自の高速化機能

初心者

参考情報になりますが、プラグイン以外でもキャッシュ高速化機能を利用する方法があります。

近年のレンタルサーバーには、WordPressの表示を高速化する機能が標準搭載されている場合が多いです。

下記はその代表例です。便利な機能なので、レンタルサーバーに標準搭載されているキャッシュ高速化機能を活用しましょう。

レンタルサーバーに用意された機能
エックスサーバー
  • KUSANAGI(サーバー高速化技術)
  • Xアクセラレータ(キャッシュ機能 + PHP高速化)
  • XPageSpeed(Webサイト最適化)
  • 高速ストレージ(オール NVMe RAID10構成)
ロリポップ!
  • ロリポップ!アクセラレータ(標準機能のキャッシュ機能)
  • LiteSpeed(高速Webサーバー)
  • LiteSpeed Cache(WPプラグインのキャッシュ機能を利用可能)
  • 同時アクセス数拡張
  • 高速ストレージ(SSD)
さくらのレンタルサーバ
  • コンテンツブースト(キャッシュ機能 + CDN)
  • Webサイト高速化(モジュール版PHP、HTTP/2)
  • リソースブースト(リソース制限値を一定期間緩和)

選定基準

プラグインの選定基準
  • キャッシュ高速化機能を簡単に導入できるプラグインであること。
  • 日本のレンタルサーバーと相性が良いプラグインであること。
  • 日本語化されているプラグインを優先して掲載しています。
  • 利用者が多く、評価が高いプラグインを優先して掲載しています。
除外する基準

下記条件に該当するプラグインは、定期的に確認して、この記事から除外しています。

  • プラグインが1年以上更新されない。
  • プラグインが保守されず、放置されている。
  • サポートフォーラムに投稿される質問に開発者が返信を行わず放置している。
  • サポートフォーラムでの評判が著しく悪い。